株式会社トーアエンジニアリング様がMujinコントローラを用いて、株式会社宮本工業様の工場における、木材加工後のプレカット建材の積み付けを自動化されました。
加工後の建材積み付けの自動化を実現
建築業界でプレカット*手法が主流になった現在、プレカット工場では多くの業界と同様、少子高齢化による労働力不足が加速しています。また、加工業務の自動化が進む一方で、木材の加工機への投入や、切り出された建材の積み付け・梱包作業の多くは人手によって担われており、負荷の大きな作業となっています。
トーアエンジニアリング様は、プレカット業界のパイオニアとして、プレカット加工機の開発・販売を手掛けられている企業です。同社は業界の課題を踏まえ、加工のみならず、ロボットを活用した後工程の自動化システム開発を進められていました。プレカットされた建材は、形状・大きさが多様なため、導入時のティーチング工数が膨らむこと、また、各建材に合わせて効率的なロボットの軌道を実現することが課題となっており、それらを解決する手段として、Mujinコントローラを採択いただきました。Mujinコントローラのロボット制御により、トーアエンジニアリング様のプレカット加工機と連動する加工後の建材積み付けを担うロボットを実現いたしました。
宮本工業様は、先進的な技術を取り入れ、プレカット製品の製造・販売を担われている企業です。同社はプレカット加工工程後の建材積み付け作業に課題を感じられており、トーアエンジニアリング様のプレカット加工機、および加工後の建材積み付けロボットの導入を決め、自動化を実現されました。
プレカットシステムのデータを用いてロボットを自動制御
本プロジェクトでは3Dビジョンは使用せず、Mujinコントローラがトーアエンジニアリング様のプレカットシステムと連携し、システムが保有するCAD/CAMデータ*を基に、ロボットの制御を行っています。
Mujinコントローラは、形状・大きさが異なる建材に対して、都度最適な軌道生成を行うことができるので、搬送軌道最適化、および、ロボットを稼働させるためのティーチング工数削減を実現しています。
導入後のインタビューを公開!
宮本工業様・トーアエンジニアリング様に、業界の課題・ロボットの使用感について、インタビューさせていただきました。
[card url=”https://mujin.co.jp/case/miyamotokogyo-toaengineering/”]Mujinコントローラとは?
知能ロボットコントローラ「Mujinコントローラ」は、接続することで、従来必要であったロボット(アーム型を含むモータで制御された機械)の事前の動作ティーチング(プログラミング)を不要とし、リアルタイムに状況に基づいた動作生成を自動で行います。独自の「MujinMI(Mujin Machine Intelligence/ムジン・エム・アイ)」という機械知能技術が搭載されており、動作の効率性・ロボットの可動域・干渉回避等を考慮に入れた、最適なロボット動作を実現します。
*プレカット︓住宅設計図の情報をもとにコンピューターで必要な木材を割り出し、加工機によって生産すること。建築業界において、木材加工はかつて建築現場にて行われていたが、現在はほとんどがプレカット工場にて事前に行われている。
*CAD/CAM︓図面データから、必要な部材・加工データを生成する技術