東京大学のプログラムで、起業やスタートアップについて学ぶ「アントレプレナー道場」という授業で、滝野が特別講師を務めました。
自身のMUJINを運営してきた経験をもとに、起業の経緯や戦略の立て方など、学生のみなさんにお話しさせていただきました。
その中でも語っていた、滝野が「会社運営において大事だと思うこと」について、今回ご紹介します。
会社運営において大事だと思うこと
1.経営陣の安定感
滝野が共同創業者のRosenと一緒にビジネスをやろうと決めたのは、「Rosenとなら成功するだろう」と思ったのではなく、「Rosenとなら失敗しても、粘り強くやり直せるだろう」と感じたから。(詳しくは、MUJIN Story #1:創業者RosenとIsseiの出会い)
滝野とRosenの意見が衝突することは多々あります。ただ、喧嘩はしても「絶対に裏切らない信頼感」があることで、安定して事業を進めることができています。
ベンチャー企業がうまくいかなくなる要因として、創業者同士の関係が悪くなってしまったという事例は意外にも多いのです。
2.リスクへのバランス感覚
新しいビジネスにはリスクがつきもの。リスクがあるからこそ、これまで手がつけられていなかった領域のはずです。
やらないよりはやった方がまし。大企業が取れないようなリスクをとるからこそベンチャーです。
3.人材の質には妥協しない
リスクをとると、もちろん失敗することもあります。
しかし、仮に失敗して大変な状況になっても、優秀なメンバーが揃っていれば、何とかなるものです。
MUJINもリスクをとって何度も失敗してきました。しかし、どんな状況も乗り越えてここまで成功できているのは、社員みんなのおかげでしかありません。
4.ビジョンを信じ続ける尋常じゃない頑固さ
創業当初からRosenは「全自動化を実現する」と公言していました。当時はそんなこと未だかつて誰もやったことがなく、「そんなこと誰もできるはずがない」と思われていたのです。滝野は正直横で聞いていて、そんな堂々と恥ずかしいなぁ..と感じたこともあったとか。
しかし2017年にはJD.comの全自動倉庫を本当に実現してしまいました。ビジョンを信じ続けて、そこに向かって全力を尽くすというのはとても大切な心構えです。
起業してよかったと思うこと
起業してよかったことは?という学生さんからの質問に対して、滝野は「世界中の優秀なメンバーと一緒に働けること」と答えていました。
「普通に企業で働いていたら、こんなすごい人たちと出会うことなんて一生なかったと思う。MUJINメンバーは、TOP大学や企業にいた人や、一流経験を積んできた人たちばかり。すごい人たちと毎日一緒に働いて、当たり前と感じるラインがはるか上になっていった。今も毎日メンバーから学んでいる。」
授業の中で、学生からたくさんの質問もいただき、滝野にとっても初心を振り返るいい機会となりました。